2019年12月の絵本

【もりのおくのクリスマスツリー】

「ながいながいよる」文:マリオン・デーン・バウアー  絵:テッド・ルウィン  訳:千葉 茂樹

・森の奥に育つ1本のもみの木。立派なほかの木と違って、ちょぴりかたむいていて、背が伸びなくてぐらぐらしていて自分でもみっとないと思っていた。森が雪で真っ白になるころ、ほかの木たちはクリスマスツリーとしてもらわれていき、1本だけが残されてしまった。一人ぼっちの木の小さな声を聞きつけた動物たちがしてくれたことは何だったのでしょうか?

 

 ・作:ユーヴァル・ゾマー・訳:石津ちひろ

・出版社/ほるぷ出版 2019年10月20日発行

 

 


*めめさんの心のつぶやき*

・1本の弱々しく頼りないもみの木は、立派に育って人にもらわれていくもみの木の仲間たちを見ていて、自分は世界から忘れてられたような気持ちになったと思います。でも「だれかいる?」と自分の声で闇に向かって呼びかけたことによって、森の動物たちが声を聞き取ってくれて立派なクリスマスツリーにしてくれます。イギリスの絵本作家ユーヴァル・ゾマーの美しい絵は、Xmasの楽しみを忘れかけている大人の心に暖かな風を運んでくれます。表紙のカバーがキラキラしていて美しい絵本です。でもカバーを取ると全く違う絵が現れます。暖かなストーブの前で大人もゆっくり楽しめる絵本です。

【世界にひとつしかクリスマスツリーがなかったら】

おもちのかみさま 札幌在住の絵本作家:かとうまふみ

 ・世界中でツリーの飾りつけが始まりました。でも、もしも世界にひとつしかクリスマスツリーがなかったら?世界中の大勢の人が自分の好きなものを飾ろうと集まってきました。ところが些細なケンカから一本しかないツリーが燃えてしまいます。ひとりの女の子がした行動とは?

 

 ・文・絵:池谷剛一

・出版社/パロル舎  2007年10月18日発行

 

 


*めめさんの心のつぶやき*

・私が毎年必ず手に取るXmasの絵本の1冊です。初めてこの絵本の題名を聞いた時に衝撃が走りました・・・。私は一度だって考えたことがありませんでした。世界中の子どもも大人も楽しみにしているXmasの赤い炎が一瞬にして消えてしまったように感じました。毎年Xmasを当たり前に迎えられことがどんなに幸せなことなのか・・・改めて考えるきっかけをくれた絵本です。そして今年も地球上でXmasを暖かいお家で過ごせない子どもと大人が一人でも減ることを心から願います。

おかあさんとお子さんの12月の絵本

【ジングルベル】

【10ぱんだ】写真:岩合光昭 分:岩合日出子

・みんなが知っている「ジングルベル」の歌が絵本になりました。「ゆきをけりのやまこえて~」歌詞を口ずさみながらページをめくると楽しいストーリーが展開されていきます。真っ白な雪の世界と動物たちの鮮やかな色彩がさらにクリスマスへの楽しい思いが膨らませてくれます♪

 

・絵:キャサリン・N・デイリー 作:J.P.ミラー

・訳:こみやゆう

 出版社/PHP研究所  2017年11月1日発行

 


*めめさんの心のつぶやき*

・とにかく絵がきれいで可愛い楽しいクリスマスの絵本です。小さなお子さんから小学校低学年くらいまでのお子さんでも楽しめると思います。絵を描いたJ.Pミラーは8年間ディズニー・スタジオに勤めて「ピノキオ」や「ダンボ」などのキャラクターを手掛けていたそうです。そして翻訳家のこみやゆうさんは「絵本を子どもと楽しむということは、その子の心に「よろこびの種」を蒔くということです。子どもと絵本を楽しむこと、それはあなたがその子の心に生き続けるということでもあるのです。」とお話されています。きょうもあなたのおひざの上で、「よろこびの種」が蒔かれますように🎄

 

【そりにのって】

【ペンギンがとぶ】ひだのかな代

 ・ふみちゃんは山の子どもです。ふゆやまでは子どもはみんなそりすべり。ある日、おじいちゃんが作ってくれたそりに乗ってふみちゃんは、はらっぱをぬけ、むらをぬけ・・・どこまでいくのかな?神沢利子さんの1981年出版の作品です。

 

 ・詩:神沢利子・絵:平山英三

出版社/童心社 1981年01月発行


*めめさんの心のつぶやき*

・この絵本は旭川の「やえもん文庫」のやっちゃんからのプレゼントです。やっちゃんは児童文学の巨匠「神沢利子さん」ととても親しくされていて、神沢さんとの楽しいエピソードをお話してくれます。この絵本は白黒で描かれていて、ふみちゃんの頬っぺたと子どもたちのほっぺただけが赤く色がついています。余計なものが描かれていない絵本なので子どもたちは思いっきり空想の世界を楽しめることでしょう。ふみちゃんがどんどんそりで滑っていく様子を子どもたちはどんな気持ちでページめくるのでしょうか?私も久しぶりにそり乗ったような気分で読後感は最高でした!

みんなのおすすめコーナー

【北極の宝もの】

【おかあさんはね】文: エイミー・クラウス・ローゼンタール 絵: トム・リヒテンヘルド 訳: 高橋久美子

 ・2018年3月から「みんなのおすすめコーナー」を作りました!このコーナーでは、全国で約1000人の絵本セラピストさんの中から、私が毎月1名の絵本セラピストの仲間に1冊のお勧めの絵本を紹介してもらっています(#^.^#)

 

21回目のゲストは、東京都在住の絵本セラピスト®「よしりん」こと足立美子さんです。

 

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【北極の宝もの】

 ・昼間も暗い北極圏の冬、あたりは白ばかり・・・もっといろんな色が見たいと願う少女。ある晩おじいちゃんと一緒に暗く雪の積もった丘を登っていくと天からの贈り物が降ってきた・・・」

 

  文:ダナ・スミス 絵:リー・ホワイト

・訳:みはらいずみ・出版社/あすなろ書房/2016年11月20日発行

 

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 < よしりんから・・・>

・初めてこの絵本を読んでもらった時、”のぞみは宝ものだ”の言葉と綺麗なオーロラの色の余韻が残る絵本でした。誰かに読んでもらい、絵を味わってほしい絵本です。


◆よしりん(足立美子さん)の紹介◆

 ・絵本セラピスト協会認定ー絵本セラピスト®TK11期

・20年くらい前から転居先で未就園児、小学生に絵本の読み語りをしてきました。今は大人に向けての絵本セラピー🄬・一冊持ち寄り絵本旅・絵本ピクニックなど絵本の楽しさを伝える活動もしています。

 

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*めめさんの心のつぶやき*

  1. 今月の絵本セラピストさんは、東京在住のよしりんです。よしりんとは、昨年、東京の絵本セラピストのララちゃん主催の絵本会でご縁をいただきました。それから今年8月の仙台で絵本図書館ネットワークのフォーラムで、10月には東京の絵本セラピストのんちゃんの絵本セラピーで再会しました。よしりんは会うたびにとっても親切にしてくれます。天然のクルクルの可愛い髪の毛と笑顔が最高です☆読み語りの活動を続けて20年。そんなよしりんのおススメの絵本はこの季節にピッタリ「北極の宝もの」です。ぜひ手に取ってみてください。
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