2019年11月の絵本

【はるとあき】

「ながいながいよる」文:マリオン・デーン・バウアー  絵:テッド・ルウィン  訳:千葉 茂樹

・「そうだ秋に手紙を書こう」っと、春は思いつきます。春夏秋冬。秋は、夏と冬に挟まれています。春は、冬と夏に挟まれています。春は秋のことを知りません。秋は春のことを知りません。そんな二人が往復書簡を始めます。会えない思いはお互いの想像の世界を広げます。二人は惹かれ合うけれど・・・。切なく,もどかしさも感じられる物語。読み終えた後には、ふと誰かに手紙を書きたくなります。

 

 作:斉藤 倫・うきまる絵:吉田 尚令

・出版社/小学館 2019年5月22日発行

 

 


*めめさんの心のつぶやき*

・「春夏秋冬」巡る季節の中にこんなにも素敵な物語が隠れていたとは・・・。10月に東京の絵本セラピストのんちゃんの講座に参加してこの絵本に出会いました。そして「いま会えない誰かに手紙を書くとしたら誰になんて書きますか?」という問いかけがありました。参加者の中には亡くなったご両親に、久しく会えていない友達に思いを馳せて手紙を書いている人がいました。私は大好きな愛犬のtinyに書きました。「いつもお留守番でごめんね。そしていつも愛をありがとう。これからもずっとずっと大好きよ!」って。言葉が通じないかもしれないけれど私にとっては大切な存在です。日頃の思いを手紙に書いてみました。会えない相手を想う時に切なさと悲しみを感じることがありますが、こちらの思いはきっと届いているのだと思います。春と秋のピュアな心で言葉を選んで丁寧に書かれた手紙のやり取りを読んでいると本当に手紙を書きたくなります。あなたなら誰に手紙を書きますか?

【海の見える丘】

おもちのかみさま 札幌在住の絵本作家:かとうまふみ

 ・絵本作家くすのきしげのりさんの「5つの風の物語」シリーズの中の1冊。

画家は、森を抜け丘に登り、先々で街の人と話し、そしてここに住むことを決めました。画家が人生をかけて成し遂げたこととは・・・・・。感動のラストがすごい!

 

 作:くすのき しげのり・絵:古山 拓

・出版社/星の環会 2019年10月30日発行

 

 


*めめさんの心のつぶやき*

・くすのきしげのり先生の5つの風の物語シリーズの中の1冊です。絵は仙台在住の画家の古山拓さんです。とにかくこの絵本のストーリーはもちろんですが、絵の美しさに魅了されます。星の環会の編集者さんが「古山さんの絵がすごいのよ。まさかあのお話がこんな世界観を作り出すなんて!このストーリーを読んで絵本にするのはとても難しいと思っていたのに。」と絶賛していました。そして、私は画家の古山さんにお会いしたことがあるので、この絵本の主人公のキャプテンの大きく人を包み込む人柄と優しさが古山拓さんに重なりました。仙台にある「アルティオ」という古山拓さんのギャラリーに行ってみてください。素敵な作品がたくさんありますよ。

11月の絵本

【くんくん、いいにおい】

【10ぱんだ】写真:岩合光昭 分:岩合日出子

・美味しい匂い、楽しい匂い、懐かしい匂い・・・たしろちさとさんの可愛い絵が匂いの世界に誘ってくれます。くんくん・・・懐かしい匂い。感覚に訴えるこの絵本を

親子で楽しんでください。会話が弾みますよ。

 

 ・絵:たしろ ちさと・原案:田中尚人

 出版社/グランまま社  2006年7月発行

 


*めめさんの心のつぶやき*

・日頃眠っていた私の嗅覚がくんくん・・・と動き出しました。それと同時に懐かしい記憶も蘇ってきたのでビックリしました!五感と記憶は太いパイプで結ばれているんですね。美味しい匂い、焼き立ての匂い、元気な匂い、風がはこぶ匂い・・・きっとみんな感じていることは違うんだろうなぁ~。あなたの好きな匂いは何かな?

【きこえる?きこえるよ】

【ペンギンがとぶ】ひだのかな代

 ・臭覚、味覚、聴覚、視覚、触覚、感覚。6つの感覚を絵本にしたシリーズの中の1冊。ページをめくると文字がありません。でも耳を澄まして絵本を見ていると聞こえてくるのです。色々な音が・・・・。

 

 絵:たしろちさと・原案:田中尚人

出版社/グランまま 2008年10月発行


*めめさんの心のつぶやき*

・この絵本は子どもに読むとどうなるのかな?どんな会話になるのかな?と想像するだけで楽しくなります。文字がない絵本なので、音を自分で想像する絵本なのですが、私の中にしっかりと音の記憶があって、なんだか面白くて不思議な体験をしました。だから絵本の題名が「きこえる?きこえるよ」なんですね。私はすっかりこのシリーズにハマってしまいました。日に日に寒くなってきました。夜のお布団の中で親子で肩を寄せ合って楽しむのにピッタリな絵本です。音を口にだすとオノマトペが沢山出てくるのできっと、ケラケラ笑っちゃうね。

みんなのおすすめコーナー

【ゆめみる ひつじの おくりもの】

【おかあさんはね】文: エイミー・クラウス・ローゼンタール 絵: トム・リヒテンヘルド 訳: 高橋久美子

 ・2018年3月から「みんなのおすすめコーナー」を作りました!このコーナーでは、全国で約1000人の絵本セラピストさんの中から、私が毎月1名の絵本セラピストの仲間に1冊のお勧めの絵本を紹介してもらっています(#^.^#)

 

20回目のゲストは、京都市在住の絵本セラピスト®「サリーちゃん」こと大竹みゆきさんです。

 

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【ゆめみるひつじの おくりもの】

 ・ひつじの兄弟は、眠っている子どもたちに「夢」をプレゼントしています。末っ子のひつじは、どんな夢をプレゼントしたらいいか、まずはお兄ちゃんたちにお手本を見せてもらうことにします。お兄ちゃんたちが思いつく夢はどれも素敵な夢ばかりで、悩みます。そんな時「大事なことは、自分の一番大好きなことを考えることだよ。」とお兄ちゃんひつじに励まされます。さあ、末っ子ひつじの心に思いついた夢とは?!

 

  文/絵:刀根 里衣・出版社/ 小学館2016年2月4日発行

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 < サリーちゃんから・・・>

・ページをめくるごとにパステル調のやさしい色合いに包まれて、心がホッと穏やかな気持ちになれる絵本です。迷った時、悩んだ時そんな時に誰かが見守っていてくれること、応援してくれること、その眼差しは大きな勇気と力になります。大事な人や家族とのつながり、そして大切な誰かを見守り、見守られる、その尊さを感じさせてくれた絵本でした。数々の楽しい夢にも心が温まり、寝る前の一冊としてもおすすめの絵本です。


◆サリーちゃん(大竹みゆきさん)の紹介◆

 ・絵本セラピスト協会認定ー絵本セラピスト®OK11期

・日本朗読協会認定パートナースクール講師・「コトバノヒビキ」主宰・パーソナルカラースタイリスト・メンタル心理マスター協会認定マスターカラーセラピスト

 

・司会業の経験を経て、朗読に興味を持ち、2014年朗読講師の資格を取得。朗読家として活動するうちに絵本の持つ力に心を動かされて絵本セラピスト協会に学ぶことを決意。これからたくさんの人に絵本の魅力を伝えていきたい。また「ことば」と「カラー」の持つ力を通して人に喜びを届けられるような活動を広げていきます。音楽とのコラボ「オカリナ絵本」も始動中です。

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*めめさんの心のつぶやき*

  1. 今月の絵本セラピストさんは京都在住のサリーちゃんです。サリーちゃんとの出会いは、なんと今年2019年の1月なんです!大阪のチャコちゃんと二人で主催した絵本セラピーにサリーちゃんが参加してくれました。とっても優しい声をしている女性だな~♡なんて思っていましたら、帰りの電車の方向が同じでたくさんお話ができました!京都駅で慣れない私の買い物に付き合ってくれて本当に助かりました。それ以来サリーちゃんとは、時々自分が感動した出来事や近況を報告する仲になりました。いまでは札幌の絵本屋ひだまりのお客様でもあります。まだ見ぬ青田さんからお気に入りの存在なんです(笑)いつか本当に札幌に来ていただきたい絵本セラピストさんの一人です。そんな サリーちゃんの今月のおススメ絵本をぜひ手に取ってみてください。
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ご紹介した絵本は、こちらのえほんやさんで購入できます。

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