2020年9月の絵本

【きっと どこかに】

 

「ながいながいよる」文:マリオン・デーン・バウアー  絵:テッド・ルウィン  訳:千葉 茂樹

・ひとりぼっちのかわいそうな子犬には、帰る場所がありません。自分のものと

いえるものは首にまいた赤いマフラーだけです。人々に心無い言葉を浴びせられても・・・いつかきっとどこかに・・とあきらめずに歩き続ける子犬。寂しさに耐えた後に温もりを感じられるラストにホッとできるお話はじっくりと何度も読みたくなります。

 

 ・絵・文:リチャード・ジョーンズ

 訳:福本友美子

 

・出版社/フレーベル館/2020年8月発行

 

 


*めめさんの心のつぶやき*

・この作家のリチャード・ジョーンズは「ガラスのなかのくじら」「キツネのはじめてのふゆ」「だいすきライオン」などでも有名な作家さんです。私はリチャード・ジョーンズの作品は、もの悲しさ・辛さだけではなく、自分に向き合った後には、次への希望をちゃんと届けてくれるところが好きです。人間は時に孤独や絶望を感じることがあるでしょう。でも諦めずに歩き続けていたらきっと必ず誰かが見ていてくれるものですね。

 

【おじいちゃんの木

おもちのかみさま 札幌在住の絵本作家:かとうまふみ

 ・「おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんに会いに行くんだよ。」とモンちゃんがじてんしゃにのってキコキコ行くと。「そんなに長生きするわけない」と動物たちにからかわれます。おじいちゃんは、むかしおじいちゃんのおじいちゃんが植えた木だったのです。

 

 

 ・作:内田麟太郎・絵:村上康成

・出版社 /偕成社 / 2004年05月

 

 

 


*めめさんの心のつぶやき*

・言葉のリズムのテンポが可愛くて、一緒に声に出して読みたくなります。モンちゃんの無邪気さとシンプルな絵が相まって読み手も聞き手も心地良い時間になります。モンちゃんはおじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんが植えた木に毎日が会いに行きます。おじいちゃんたちが待っていてくれているような気がするんですね。9月は敬老の日があります。私の祖母は93歳で亡くなりましたが、私の自宅の角に亡くなる前にハマナスを植えてくれました。ちょうど亡くなった6月に毎年鮮やかなピンクの花が満開になります。私はいつもハマナスの前を通るときに声をかけています。「おばあちゃん、今日もありがとう」ってね。

おかあさんとお子さんの9月の絵本

【ハグタイム】

【10ぱんだ】写真:岩合光昭 分:岩合日出子

・「せかいをまるごと抱きしめたい」と思っている主人公のネコのジュール。「ハグめいぼ」を作って2回念入りにチェックして、さぁ~船に乗って出発です。おおきなクジラにカバにバオバブの木にクジャクに・・・。北極まで来てジュールが思い知ったことは何だったのでしょうか?あなたが世界をよくするために一番大切なことがわかります。ベストセラー「おくりものはナンニモナイ」の第2弾!

 

・作・絵:パトリック・マクドネル

 訳:覚 和歌子

 出版社/あすなろ書房 発行日:2008年09月発行

 


*めめさんの心のつぶやき*

・久しぶりにふと手に取りたくなりました。この絵本は小さめの絵本ですが、小さなネコのジュールが「せかいをまるごとだきしめたい」となんて大きなことを言って世界へ出かけちゃうんですよ!そんなことを考えるなんて、ジュールは愛に満ちあふれているんだなぁと思いました。でも北極で一人ぼっちになった時にジュールは初めて今まで自分の目の前にいた人たちの存在の大きさに気づいたんだね。誰もいなかったらハグってできないものね。さぁ~ジュールのように目の前の大切な人をぎゅっとしよう!

【ひよこさん】

【ペンギンがとぶ】ひだのかな代

 ・黄色いひよこさんがひとりでおでかけ。おやおや、だんだん暗くなってきて一番星・・・二番星・・・。「もう歩けないよう。」葉っぱをかぶってぐうぐうぐう。そこへなんだかあったかいなぁと思ったら「おかあさんだ。」いっしょにおうちに帰りましょ!

 

 ・作:征矢 清・絵:林 明子

出版社/こどものとも0.1.2 /2013年3月


*めめさんの心のつぶやき*

・黄色い羽毛がふわふわで、好奇心旺盛なひよこさん。ひとりでお出かけしたけれど、一番星が出る頃にはくたびれて葉っぱかぶって寝ちゃいます。にわとり母さんはドキドキ、きっと心配したことでしょう。でもね、にわとり母さんは、わが子を朝まで優しく温めます。子ども達が大好きな絵本という意味が分かりますね。裏表紙ではおんぶしてもらってるひよこさんが描かれていますよ。こんな心の大きなお母さんっていいですね!

みんなのおすすめコーナー

【トンちゃんってそういうネコ】

【おかあさんはね】文: エイミー・クラウス・ローゼンタール 絵: トム・リヒテンヘルド 訳: 高橋久美子

 ・2018年3月から「みんなのおすすめコーナー」を作りました!このコーナーでは、全国で約1000人の絵本セラピストさんの中から、私が毎月1名の絵本セラピストの仲間に1冊のお勧めの絵本を紹介してもらっています(#^.^#)

 

30回目のゲストは、北海道石狩市在住の絵本セラピスト®みーよさん(田中美代子さん)です。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【トンちゃんってそういうネコ】

 トンちゃんは シマシマで元気なオトコノコ。目はみどりで鼻はピンク。たくさん食べてウンチも大きい。でもトンちゃんには足が1本ない。トンちゃんは早く走れなくても、オンナノコをとられちゃったりしても 雨つぶをみたり風の匂いをかいだり毎日を満喫している。トンちゃんってそういうネコ。

 ・絵・絵:MAYAMAXX出版社/角川書店

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 < みーよさんから・・・>

大きめの絵本。白黒で描かれている大きなネコ。近くからでも遠くからみてもしっかり迫力のあるトンちゃん。トンちゃんのように「まんぞく、まんぞく」と自然体で生きていけたらステキだと思います。疲れた時少し折れちゃいそうな時トンちゃんに会いたくなります。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


◆みーよさん(田中美代子さん)の紹介

 ・絵本セラピスト協会認定ー絵本セラピスト®札幌4期

81.3MHz さっぽろ村ラジオに開局当初から携わり 番組の中で「絵本のパワー」という絵本を紹介するコーナーを担当。それから
絵本セラピーを知り「絵本セラピスト」になりました。基本的には"大人向け絵本"の紹介をしています。絵本は大人も子供も楽しむことができますよね❤️
その後NPO法人絵本で子育てセンター認定絵本講師になりました。
おとなの絵本プロジェクト札幌代表 地元 石狩市民図書館「おとなも絵本を楽しみ隊 おおきな木」毎月第4土曜日開催中
絵本からたくさんのご縁をいただきとても楽しい毎日が拡がりました。

 

 

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


*めめさんの心のつぶやき*

・今月の全国の絵本セラピストさんは、北海道在住の「みーよさん」です。みーよさんは、ラジオのパーソナリティです。とにかくいつもニコニコしています。今まで怒った顔を見たことがありません。いつもでもどんな時でも「いいよ~!」って仏さんの顔で言ってくれます。みーよさんの顔をみるとホッとする人が多いと思います。現在、絵本セラピストの中でも有名なドンハマさんと北海道の仲間たちと「大人の絵本プロジェクト」で大人の心に絵本を届けてくれています。

めめさんの絵本の部屋の先月の絵本はこちら
前月の絵本はこちら

ご紹介した絵本は、こちらのえほんやさんで購入できます。

〒006-0808

札幌市手稲区新発寒6条5丁目14-3

☎&FAX 011-695-2120

営業日:金、土、日、月、祝日   営業時間10:00~19:00