2020年1月の絵本

【ゆき】

「ながいながいよる」文:マリオン・デーン・バウアー  絵:テッド・ルウィン  訳:千葉 茂樹

・しろくて、きれいで、つめたいゆき。ふわふわのわたがしみたい・・・。生き物にとって、時には命を育む助けとなり、時には命をうばう雪。北海道生まれの作家が叙情豊かに描く雪。これまでにない雪の絵本だと評価されています。

 

 ・作・絵:きくち ちき

・出版社/ほるぷ出版 2015年11月20日発行

 

 


*めめさんの心のつぶやき*

・「ママこの絵本知ってる?雪の絵本だよ。」と、この絵本は6年前に大阪に進学した次女がお土産に買ってきてくれた絵本です。雪の降らない大阪でこの絵本を見て私に買っていこうと思ったのは、北海道生まれのきくちちきさんの「ゆき」を見て故郷の雪を思い出したからなのかもしれません。ゆきは「そらがくれたもうふのよう」ふぶきの時は「もうしろいおとだけ・・・」大人になりかけた娘の心に何が届いたのでしょうか。。。雪の美しさ、冷たさ、厳しさをちきさん独自の世界観で描かれています。追記:昨年12月絵本セラピスト協会にきくちちきさんがゲストでいらして、ご自身の半生を振り返りながら絵本作家になったきっかけや我が子が自分の感性の扉を開けてくれたことなどを話してくださいました。終始温厚な話しぶりで眼鏡の奥の瞳が子ねこのようにキラキラしていました。初版からブラティスラヴァ金のりんご賞を受賞したきくちちきさんは昨年2回目となる金のりんご賞を「しろとくろ」でも受賞しました。

【つるにょうぼう】

おもちのかみさま 札幌在住の絵本作家:かとうまふみ

 ・幻想的な美しさに溢れる鶴にょうぼうのお話は、「鶴の恩返し」という題名で数多く出版されているが、再話の中でも矢川澄子さんの洗練された文章と力のある赤羽末吉さんのこの絵本は、特に定評がある。登場人物の表情や絵の構成はもちろんのこと、描く紙質にもこだわった赤羽末吉さんの作品は後世に伝えたい。

 

 ・作:矢川 澄子・絵:赤羽 末吉

・出版社/福音館書店  1979年発行

 

 


*めめさんの心のつぶやき*

・雪が深くなる季節になると私はなぜか「鶴の恩返し」のお話を思い出します。小学校の頃に怖いような切ないようなそんな気持ちで何度も読んでいたことを覚えています。結末が分かっているのになぜ何度も読むのでしょうか?きっと読むたびに自分の中に色々な感情が湧くことが面白かったのかもしれません。昔読んだお話を大人なってから読み返してみると懐かしさと共にいま感じることや視点のいく所が違うので新しい発見があります。日本昔話は是非、赤羽末吉さんの絵本で読み返すことをお勧めします。

おかあさんとお子さんの1月の絵本

【おかしなゆき ふしぎなこおり】

【10ぱんだ】写真:岩合光昭 分:岩合日出子

・冬の日。外へ出かけてみると、雪や氷のおかしな、不思議なかたちを見つけたことはありませんか?この写真のような不思議なかたちを見たことあるかな?きれいで、面白くて、思わず笑ってしまう、そんな雪や氷を見つけに外に出かけてみたくなります。

 

・写真・文:片平 孝

 出版社/ポプラ社 2012年11月発行

 


*めめさんの心のつぶやき*

・冬の自然は実に面白い!北国の生活は大変な時もありますが、毎日自然が見せてくれるものは違います。朝起きると窓に美しい結晶が張り付いていたり!学校へ行くときにまだ誰も通っていない原っぱがあれば、自分の足跡つけて、地球の王さまのようにがっしがっしと歩いたり・・・放課後は、なが~いツララで女の子だってチャンバラごっこをやったものです(≧▽≦) 私の住む札幌は、豪雪地帯ではありませんが、毎年雪まつりが開催されます。でも・・・今年は異常気象のせいでしょうか?いつもの三分の一の雪も積もりません。いつの時代も雪国の子どもたちが、たっぷりの雪で思いっきり遊べますように。。。

 

【おしくらまんじゅう】

【ペンギンがとぶ】ひだのかな代

 ・いたずらな紅白まんじゅうが、おしくらまんじゅう!え~?こんにゃく?なっとう?おばけ?が一緒におしくらまんじゅうすると・・・おされて~おされて~!どうなっちゃうの?思わず身体を動かしたくなる楽しい絵本です。

 

 ・作・絵:かがくい ひろし

出版社/ブロンズ新社 2009年5月5日発行


*めめさんの心のつぶやき*

・最近「おしくらまんじゅう」をやっている子どもは随分少ないのでしょうね。私は、3年前まで幼児教室の先生をしていましたが、冬場はよく子どもたちとやりました(勿論、カリキュラムに「おしくらまんじゅう」は入っていませんでしたが・・・)。子どもたちはキャッキャッと声を出して嬉しそうでした。自然に触れ合うことができる伝承あそびは、子どもたちに魔法をかけるように仲良くさせてくれますね。子どもたちは、本当に触れ合うことが大好きです。

みんなのおすすめコーナー

【ぽとんぽとんはなんのおと】

【おかあさんはね】文: エイミー・クラウス・ローゼンタール 絵: トム・リヒテンヘルド 訳: 高橋久美子

 ・2018年3月から「みんなのおすすめコーナー」を作りました!このコーナーでは、全国で約1000人の絵本セラピストさんの中から、私が毎月1名の絵本セラピストの仲間に1冊のお勧めの絵本を紹介してもらっています(#^.^#)

 

22回目のゲストは、北海道旭川市在住の絵本セラピスト®「やっちゃん」こと神保康子さんです。

 

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【ぽとんぽとんはなんのおと】

 ・穴の中で冬ごもりしているクマの坊やがお母さんに尋ねます。「ぽとんぽとんってなんのおと?」春を待つクマの母子の温かな会話からぬくもりと季節がゆっくりと移り変わっていく様子が描かれています。

 

・作:神沢利子 絵:平山英三

・出版社:福音館書店 1985年2月

 

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 < やっちゃんから・・・>

・雪が降り積もる季節になると、開きたくなる1冊です。くまの母子が冬ごもりしている穴の中の様子がお母さんの暖かい言葉、優しい絵や音の響きを通して静かに伝わってきます。


◆やっちゃん(神保康子さん)の紹介

 ・絵本セラピスト協会認定ー絵本セラピスト®SK4期

・北海道出身・東京で幼稚園、保育園勤務の後、富山県に転居。すべてのボランティア活動を卒業して、3年前に「やえもん文庫」と一緒に旭川に転居。

・「やえもん文庫」「ポッポ倶楽部」主宰

・東京、冨山、旭川、場所は変わっても、私のいる場所は「絵本のある遊び場」子どもにとってはおばあちゃんの家!大人の方にとっては、もう一つのお里(実家)。そんな想いを込めて楽しんでいます。

 

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*めめさんの心のつぶやき*

  1. 今月の絵本セラピストは、北海道の真ん中「旭川市」在住のやっちゃんこと神保康子さんです。やっちゃんの生まれは北海道ですがその後、東京で幼稚園や保育士の仕事をして富山県では「やえもん文庫」と「ポッポ倶楽部」を主宰していました。そこはどんな子どもたちも受け入れる温かな場所だったようです。現在、旭川で文庫を主宰されていますが、富山時代にやえもん文庫を利用した子どもたちが大きくなっていま泊りに来るそうです。私も昨年やっちゃんの「ポッポ倶楽部」にお泊りさせて頂きました。やっちゃんの美味しい手料理や大きな愛で包み込むようなおもてなしを受けました。こんな素敵な人が北海道の絵本セラピストだなんて!紹介せずにはいられません。そしてもうひとつ!やっちゃんはなんと、あの「神沢利子さん」と大の仲良しなんです。やっちゃんの口から著名な絵本作家や児童文学の巨匠の名前がボロボロ出てくるのです。凄い!やっちゃんとおしゃべりしていたらあっという間に時計の針は午前3時を回っていました。大きな愛の塊やっちゃんの今月のおススメの1冊を是非楽しんでください!
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