2018年10月の絵本

【ひぐまのあき】

「ながいながいよる」文:マリオン・デーン・バウアー  絵:テッド・ルウィン  訳:千葉 茂樹

・晩秋の北海道の山奥、ひぐまの親子の物語。初めてサケを取りに行ったこぐまは、なかなかうまく捕れません。そうこうしているうちに今まで見たことがない大きな金色のサケが浮かび上がってきます。北海道の豊かな実りとこぐまの成長を感じられる 木版画の美しい絵本です。

 

 作:手島圭三郎/絵本塾出版

 

 


*めめさんの心のつぶやき*

・7月の絵本紹介にも登場した手島圭三郎さんの迫力ある木版画絵本です!北海道の秋の山が燃えるように美しく、野生の生き物の躍動感も手彫りの木版画でこんなにも美しく描かれるのかと感動します。生れて初めてサケを捕るこぐま。最初はなかなか捕れないが母親の捕り方を見て真似をすると大きな立派なサケが捕れます。淡々とした語りが版画絵の力強さをさらに引き立ていると思います。最後にはこぐまのこどもらしい表現にほっと心が温まります。ぜひぜひ、この秋に手に取ってほしい1冊です。

 

【ごはん】

おもちのかみさま 札幌在住の絵本作家:かとうまふみ

 ・絵本のタイトルはズバリ!「ごはん」。主役がごはんの絵本は数多くありますが、ごはんのメニューが豊富でとっても美味しそうです!炊き込みご飯やお茶漬けさえも13種類描かれています。あなたの好きなごはんはどれかな?

 

 

作:絵:平野恵理子/福音館書店

 

 


*めめさんの心のつぶやき*

・味覚の秋!なかでも毎年楽しみにしているのが「新米」です。今年は自然災害多かったので出来栄えが心配です。この「ごはん」という絵本を見ているとお料理のバリエーションが広がるとともに味覚・臭覚まで想像できちゃう楽しい絵本です。私は大人向けの絵本セラピーで読みましたが、どのおにぎりが好き?どのお茶漬けが好き?なんてみんなでワイワイ楽しみましたよ。最後の解説文も面白いんですよ!「おかゆ」と「おじや」と「リゾット」のちがいや「おむすびの可能性は無限大」なんて書いてあります。確かに「おむすび」の中身や外にまぶすものには際限なしですからね!日本人の原点である「お米」「ごはん」がとっても愛おしくなりますよ。

お母さんとお子さん向け 10月の絵本

【ぽんぽん山の月】

【10ぱんだ】写真:岩合光昭 分:岩合日出子

・ぽんぽん山にお月さまが登ります。お腹を空かせた子ウサギたちが空を見上げると母さんウサギが、お月さまでお餅をついています。恥ずかしがり屋のやまんばは、木陰から先ほど打たれたうさぎが、この子ウサギたちのお母さんだと気づきます。やっとの思いで買ったおだんごをそっと木の下に置いて帰ります。それを見ていた風の子・・・それを見ていたお月さま。。。誰かの善い行いは必ず誰かさんがきっと見ているんだなぁと切なくも心が温かくなるストーリーです。

 

文:あまんきみこ・絵:渡辺洋二/文研出版

 

 


*めめさんの心のつぶやき*

・表紙には、おおきなまんまるお月さんと可愛いうさぎが描かれています。私は毎年、切なく悲しいストーリーとわかっていながらも秋になるとこの絵本を手に取って読みたくなるのです。帰りの遅い母さんがお月さまの中で餅つきしていると思う子ウサギのあどけなさが心に胸が痛みます。そして親を亡くした子ウサギも恥ずかしがり屋のやまんばも風の子みんなに、十五夜お月さんが優しく包み込んでこう言います。「みんなぐっすりとねて いいゆめをごらん」秋の夜長に親子でゆっくり読んでみてください。。。

【ピン・ポン・バス】

【ペンギンがとぶ】ひだのかな代

 ・駅前を出発したバスは「ピン・ポン」といろんな停留場で止まります。少し田舎ののどかなバスの旅。お客さんとバスの運転手さんのやり取りに心がほっかりします。終点はどこかな?

 

文:竹下文子・絵:鈴木まもる/偕成社


*めめさんの心のつぶやき*

 

・乗り物が大好きな子どもたちにぜひ紹介したい1冊です。駅前から毎日運行しているバスは、通勤・通学・買い物・病院へと様々な人が利用しています。窓から見える街の景色や夕暮れ時の山並み、バスの中で起きるハプニングなど色々な視点が見られ 運転手さんとお客さんとのやり取りを見ているとふっと私もバスに乗ってみたくなりました・・・。


みんなのおすすめコーナー

【シルクハットぞくはよなかのいちじにやってくる】

【おかあさんはね】文: エイミー・クラウス・ローゼンタール 絵: トム・リヒテンヘルド 訳: 高橋久美子

 ・3月から「みんなのおすすめコーナー」を作りました!このコーナーでは、まもなく全国で約1000人の絵本セラピストが誕生すると聞いていますが、私が毎月1名のすでに絵本セラピストとして 活動している仲間に 1冊のお勧めの絵本を紹介してもらっています(#^.^#)

 

8回目のゲストは、福岡市在住の絵本セラピスト®「ひろよん」こと山崎博代さんです。

 

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【シルクハットぞくはよなかのいちじにやってくる】

*絵本の紹介*

シルクハット族は、夜中の1時にやってきます。空を飛んで、窓のすき間をスルリとぬけて、寝ている人のまくらにもとに立ちます。そうして、布団のはじっこをそっと持って。。。ちょっとだけ、ちょっとだけ。

 

作:絵:おくはらゆめ/童心社

 

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 <ひろよんから・・・>

さりげなく、とってもささやかなことを少し大袈裟に演出して行う彼らがカッコいいのです。そんな「シルクハット族」のどこまでもさりげない仕事は、みんなのちっちゃな幸せに繋がっていて、それは私が絵本セラピストである原点だと思っています。世界中のあちこちで、シルクハット族が増えることを夢見ています。

 


◆ひろよんの紹介◆

 

*山崎博代さん*

・福岡市・福岡市在住

 ・絵本セラピスト協会認定ー絵本セラピスト®

 ・航空会社勤務

 

 

「自分を知るは、明日へのものさし」であると、企業や行政、ビジネスリーダー塾、音楽サロンなどで大人のための絵本セラピーを行っている。

 

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*めめさんの心のつぶやき*

・今回の絵本セラピストさんは、福岡市在住の絵本セラピスト山崎博代さん(ひろよん)であります!ひろよんとの出会いは、もう6年前でしょうか大阪で開催された絵本セラピスト全国交流会の時です!髪の毛が黒くて長くてお目目がぱっちりで、今でもあの時のひろよんの笑顔が忘れられません。2年前に福岡に行ったときに夕食を誘ったら気持ちよく来てくださって、私の娘たちとそして私の学生時代からの大親友と5人で楽しい時間を過ごしました!なかなか物理的にはすぐに会えませんが絵本セラピストの先輩としても尊敬しています。私は、時々ひろよんがフェイスブックに上げる絵本の紹介と短い歌のような詩が心地良くて大好きです。さぁ今月の、ひろよんのオススメの絵本「シルクハットぞくはよなかのいちじにやってくる」を是非、手に取ってみてくださいね。
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ご紹介した絵本は、こちらのえほんやさんで購入できます。

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